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ほしの内科クリニック

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高尿酸血症/痛風とは?

尿酸が血液中に増えて結晶となり組織に沈着する結果、急性関節炎や腎機能障害を起こす病気です。
そのほとんどが、足の親指の付け根の関節に生じますが、膝や足首に生じる事もあります。
患部は赤く腫れて数日間激痛が持続し、歩行もままならない位の辛い思いをすることもしばしばあります。
発作は1~2週間で治まりますが、尿酸の治療を放っておくと発作を繰り返しやがて痛風結節と言われるコブが生じてきます。

通風

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尿酸とは?

体を構成する細胞の遺伝子(DNA,RNA)が分解される時の老廃物とエネルギー物質であるATPの燃えかすにより80%が生成され、食品中のプリン体からは残りの20%が生成されます。

痛風の起こる原因

尿酸値が7mg/dlを超えた状態が長く続くと、尿酸が血液中に溶けきれずに結晶化して次第に関節に沈着てゆきます。
沈着した結晶が剥がれ落ちたときに痛風発作が生じると言われています。
そのきっかけとして、ストレスや激しい運動、過食や過飲による尿酸値の急激な変動などが知られています。

高尿酸血症の原因

  • 尿酸排泄低下型(50%)
    →腎臓からの尿酸排泄機能が低下し体内に尿酸が蓄積するタイプ。
  • 尿酸産生過剰型(20%)
    →尿酸が作られる量が処理能力を超えてしまい、体内に尿酸が蓄積するタイプ。
  • 混合型(30%)
    →尿酸排泄低下型と尿酸産生過剰型が合併しているタイプ。

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高尿酸血症で治療が必要な場合

尿酸値が7mg/dl以上で以下の場合には薬の内服が必要です。

  • 過去に痛風発作を起こしたことがある。
  • 尿酸値が8mg/dl以上で腎障害・尿路結石・高血圧・糖尿病・心疾患を合併している。
  • 尿酸値が9mg/dl以上である。

痛風発作時の治療

大半の痛風発作は突然生じます。
病院を受診するまでの間には患部を心臓より高い位置に上げ、タオルや冷シップで十分に冷却して安静にして下さい。
患部のマッサージは厳禁です。
発作時の治療方法は非ステロイド系消炎鎮痛剤の内服です。
この薬が効かない場合や発作が激しく強い場合にはステロイド剤を短期間併用します。
また、痛風発作の予兆(患部がムズムズするなど)を感じるようでしたら、コルヒチンという薬を使います。
痛風発作中には尿酸値を下げる薬は使いません。
(既に尿酸値を下げる薬を飲んでいる人は、そのまま継続します。)

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高尿酸血症の治療

痛風発作が治まったからと言って安心してはなりません。体内に溜まった尿酸を溶かしだして、痛風発作の再発や合併症を予防する必要があります。

薬物治療
尿酸値を下げる薬には以下のタイプのものがあります。
血液中の尿酸濃度が急激に下がると痛風発作が生じる事があるため、初めは少量からゆっくりと時間をかけて治療をしてゆきます。
症状がないからと言って薬の服用を勝手にやめてはなりません。
  • 尿酸産生抑制薬(ザイロリック、アロシトール、フェブリクなど)
  • 尿酸排泄促進薬(ユリノーム、ベネシッドなど)
生活習慣の改善
  • 食事の量を抑えて体重を減らしましょう(2~3kgの減量でも尿酸値が改善することが多い)。
  • 魚卵、内臓、干物などのプリン体の過剰摂取だけが高尿酸血症の原因ではありませんが、控えるに越したことはありません。
  • 野菜・海藻・牛乳などのアルカリ性食品は尿酸による尿路結石の発症を予防します。
  • アルコールを減らしましょう。ただし、ビールだけが悪者ではありません。
    適量のお酒とは1日のアルコール量が20g以下を指します。
    下記(「健康日本21」より)を参考にしましょう。
お酒の種類 アルコール度数 純アルコール量
ビール
(中瓶1本500ml)
5% 20g
清酒
(1合180ml)
15% 22g
ウイスキー・ブランデー
(ダブル60ml)
43% 20g
焼酎(35度)
(1合180ml)
35% 50g
ワイン
(1杯120ml)
12% 12g

高齢の方、アルコールの弱い方、女性は20gよりも少ない量を目指しましょう。
飲酒習慣のない人は無理に飲む必要はありません。

  • 水分を十分にとって尿酸の排泄を促しましょう。
  • 適度な有酸素運動を行いましょう。尿酸値が高い時の激しいトレーニングは要注意。
  • ストレス解消は尿酸値を下げるのに有効であると言われています。
  • 尿酸産生抑制薬の食事療法

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